予測4:中間管理職者の理解と支援はテレワーク導入の成功に不可欠
テレワークを導入したは良いが「実施は現場に任せてある」とする企業がある。このような場合、例外なくテレワークは拡大しない(人数も頻度も増えない)。従って組織にとってのテレワークのメリットは出ず、デメリットばかりが目立ってしまう結果になる。中間管理職者にとって目視に頼らない管理は未知のものである。また、(メールなど)文書によるコミュニケーションや明確で的確な指示出しも多くの管理職者にとっては苦手なことである。そこで「実施は現場に任せる」となると、多くの場合は「毎日顔を見せろ」とか「報告は口頭で行え」と言うことになってしまう。もちろん管理技術の欠如が問題なのであるが、管理職者はそうは考えない。「今まで問題なくやって来たんだから自分が悪いのではなくテレワークに問題がある」となる。役員クラスがいくら組織にとってのテレワーク導入の意義を説いても中間管理職者にとってのメリットが見えなければ本気で協力しようとは思わない。下手をすると故意に失敗させようとする可能性もある。従って、如何に中間管理職者の理解と支援を得られるようにするかが普及・拡大へのキーポイントとなる。

予測5:ワーカーに不安・負担・不満を持たせるようなテレワーク導入は成功しない
上司だけではなくワーカー側にも見られていないことへの不安はある。例えば、目視管理を行ってきた上司から見て貰えない事で「自分はちゃんと評価してもらえるのだろうか」という不安が出てくる。従って、ただ見てもらうためだけに出社してくることも考えられる。また、出社して勤務していたときと同じような情報共有(紙ベース)やコミュニケーション(FTFベース)をテレワーカーに要求すると、それらを行うためのコストは全てワーカーのみの負担となってしまう。従って、ワーカーにとっても「テレワークは毎日行うものではない」となってしまう。更に、テレワーカーから出てくる不満を無視したり、応答や対応を遅らせたりすることもワーカーの(テレワークに対する)不信感をかってしまうことになる。ここで勘違いしないで頂きたいのは「出社しない」ことが重要なのではないということである。「必要な時に必要な場所で働く」のがテレワークである。従って、組織や人的怠慢・怠惰や準備不足が理由で出社を強いられている環境ではテレワークは定着しない。

組織的テレワーク導入において予測1は前提条件、予測4は普及・拡大条件、予測5は定着条件となります。以上が組織の3階層に対する予測ですが、次回からは制度や支援体制などについての予測を紹介します。