予測7:擬似テレワーク(pseudo telework)ではフルテレワークのメリットを達成できない。
擬似テレワークとは見かけ上フルテレワークを行っているように見えるが実態は違っている状態を指します。

擬似テレワークとフルテレワークは通常次の共通点を持つ:
1.部門単位以上で導入されている。
2.対象部門全員のITリテラシーが高く、PCが一人一台体制になっている。
3.社内帳票(各種申請書や報告書含む)や回覧などの電子化が進んでいる。
4.フリーアドレス制、固定電話の廃止(構内PHS等の使用)が行われている。
5.電子メディアを利用したコミュニケーション支援の仕組みがある。
6.KM(Knowledge Management)のシステムがある。

擬似テレワークはフルテレワークと次の点で異なる:
①.ワークフローが導入前から変更されていない。
②.FTFの機会が導入前と比べてもそれ程減っていない。
③.紙ベースの情報共有や報告が日常的に行われている。
④.管理制度や評価制度が導入前から変更されていない。または、変更されたが活用されていない。

上記①~④は相互に関連していると思われますが、これらが原因となって次の問題が起こると予想されます。
I.オフィスコストの大幅減がない(目安としてはデスクスペース20%減以下)
II.KMが活発に利用されない(タイミングの良い知識の更新が行われない)
III.生産性の大幅増がない(目安としては部門の生産性10%増以下)
IV.紙の大幅消費減が起きない(目安としては紙消費30%減以下)

テレワークを本格導入しており、かつI~IVの兆候がある場合は擬似テレワークの疑いがあります。その場合は①~④をチェックして見てください。擬似テレワークは必ずしも悪いことではありません(ある程度の導入効果は期待できるからです)。しかし、同じ規模の導入をフルテレワークで行った場合程の効果は期待できず、しかも導入コストはあまり変わらないということが多いようです。