テレワーカーにとってEメールは最も重要なコミュニケーション・ツールと言えます。小研究室の調査からもテレワーカーのEメールへの依存度は従来のオフィスワーカーをはるかに凌ぐことが分かっています。ご存知のようにEメールは非常に手軽に利用でき、送り手と受け手がそれぞれの都合に合わせたタイミングでコミュニケートできる優れたツールであり、ビジネス用ツールとしても定着してきています。しかし、Eメール利用者のほとんどはその利用方法についての教育を受けておらず、Eメールの性質を正しく理解しないまま使い続けトラブルに巻き込まれることがあるようです。Eメールによる誹謗中傷合戦(FW:Flame War)がその一つです。実は私もEメール利用方法の教育を受けたわけではありませんが、約18年間の利用経験と15年前に私自身が初めて体験したFWの経験から会得した回避方法があります。その回避法で、過去15年の間に幾度かFWを避けることができました(相手から仕掛けられたものが多かったですけど)。私の回避方法を説明する前に、まずEメールの一つの重要な性質について認識していただく必要があります。それは、Eメールには感情の増幅効果があるということです。この効果は特にネガティブな内容のメールについて絶大な効果を発揮します。たった2,3回のメール交換でFWに発展するのは、この性質のためです。この性質に関しては14年ほど前に米国の研究者が研究論文を発表しています(すみません、正確な年度と研究名等は忘れました)。Eメールを利用する際は、この性質を常に意識しておく必要があります。

さて、私のトラブル回避方法は次のとおりです。

      *批判や苦情は

    1. 原則としてやらない。
    2. どうしても必要な場合は、事実と用件のみを簡潔に伝える。自分の感情や憶測を入れたり自分の価値観を押し付けたりしない。そして絶対にやってはいけないのが個人(または特定のグループ)への攻撃です。これをやると、たとえ相手に批判や苦情の原因があったとしても攻撃した自分が非を負うことになります。
    3. 送り先は直接の関係者だけにする。MLの使用は絶対に避ける。例え批判や苦情の内容が正論であってもMLで多くの人達に知らされたことで相手を怒らせることになりかねません。

 

      *相手を怒らせてしまったら

    1. 自分に非がある場合は、それを素直に認め謝る。その際、言い訳をしない(無条件降伏をしろと言う意味ではありません)。
    2. 誤解の場合は、事実のみを使って端的に指摘し、相手の誤解であることを示した上で誤解を招いた自分の言動について詫びる。
    3. それでも相手の怒りが収まらない場合は、これ以上のメール交換を避ける。(状況に応じて手紙かFTFによる解決方法を使用する)

 

      *批判・苦情を受けたら

    1. 自分に非がある場合は、上記4)に同じ。相手の誤解による場合は、上記5)に同じ。
    2. 言いがかりの場合は、個人宛てメールなら無視する。MLを使われている場合は、名誉毀損にあたることを返信する。それに対する相手の返信には「謝罪」でない限り取り合わない。
    3. 相手の挑発には決して乗ってはいけない。難しいでしょうが、この状況を第三者的に眺めるよう心がけることです。頭に来ている状態で返信することは絶対にしない。
    4. それでも個人攻撃が続くようなら、法的手段を取る(少なくとも弁護士などに相談する)。病的に執拗な攻撃が続く場合は、身体的攻撃に発展する可能性もあります。自分一人で解決できる範囲を超えていると考えるべきです。

 

    *ネガティブなメール全般に関しては

  1. 自分が出すメールは一度書いて2、3度読み返してみる。ここでも感情的になっている場合は、しばらく時間をおいて気分を落ち着かせる。読み返す際に上記の2)~5)に照らし合わせてみる。多くの場合、最初に書いたものの半分以上は余分なことが書かれている筈です(私の場合はたいていそうです)。それらを削除して、更に読み返して大丈夫だと思ったら送信する。私の場合は、簡単なネガティブメールの送信でも最低20分くらいは掛けます。少し長文だと1時間くらいは平気で使います。だから、面倒なので出来るだけ自分からネガティブメールは出さないよう心掛けています。
  2. 関係する送受信メール全てを保存しておく。どんなに気分の悪くなる内容のメールでも削除しない。自分が上記の2)~5)を守っていれば、メール記録は最終的に自分を守る最大の盾となります。

以上を守ればFWを回避できます。

いつか私のポジティブなEメール利用方法についても紹介します。