E-コマースを成功させるための条件については既に多くの報告がされ、本も多数出ています。大きく分けると、売買対象物、サイトのデザイン、お金(集金方法)、集客、売買の方法、信用構築に関するものが多いように思われます。

①売買対象物:何を売るか、または、何が売れるか。ターゲットとする顧客は?品質保証は?値段は?

②サイトのデザイン:魅力あるサイトデザイン。分かりやすく、重くないページ。

③お金:代金は、何時どうやって集金する?

④集客:どうやって存在を知ってもらうか。これは何を売るかにもよりますが、出店方法(場所)やプロモーションの方法にも関係してくるものです。

⑤売買の方法:値段を提示する通常の方法や、オークションなど値段に関すること。ネット上での売買、通常店舗、配達など商品の引渡しに関すること。

⑥信用構築:アフターケア、購入者アンケートとその内容の公開、品質保持・向上のためのアドバイザリーグループの設置など。これらの他にもB2BやB2Cなどアクターによる分類毎の成功条件についても多く報告されています。

既に報告されているこれらの諸条件は確かに成功に必要な条件のようです。しかし、上記の条件にはもっと本質的な成功条件が欠けているように思えます。① に関しては、「E-コマースをやりたいけど何を誰に売ろうか?」というふうにスタートすることはまずないでしょう。「この商品・サービスをE-コマースで売買したい」というところから始まるはずですが、そうすると、①の条件に関しては従来の売買方法と比べE-コマース独自の成功条件はあまりないように思われます。「こんなものE-コマースでは売れないだろう」という発言は5、6年前までは良く耳にしましたが、最近ではほとんど聞かなくなりました。逆に、ネットだから売りやすい、売れるという商品・サービスはありそうです。②と③はいずれも実務的な重要性はあるものの本質的な成功条件ではないように思われます。次に④と⑤に関しては、誰が誰に売るのかでその内容は大きく変化するものと思われます。つまり、これらには前話で述べたアクターの細分化が大きくかかわっているものと推測されるのです。
例えば、B2CのBがPなのかDなのかによって信用や価値の確立の必要性や方法も大きく異なるはずです(当然のことながら、Bが実店舗なのかバーチャルなのかも大きな要素となるでしょう)。さらに、Aがかかわっていると、B2A2Cとなり、Aの種類によって大きなバリエーションが考えられます。最後に⑥は、本質的な条件のようですが、この様な信用構築の方法は長時間を要するもので、ある程度の資金力があるか、或いは、しばらく儲けが出なくてもやって行ける余裕があり、E-コマースを始めて1年以上の実績の上に効果を発揮するように思えます。従って、E-コマース立ち上げ時での成功条件とは言えないでしょう。

それでは、本質的で立ち上げ時に必要な成功条件とは何でしょうか。それは、如何にして短期間で信用と価値の確立を行なうかということだと考えられます。ここで言う短期間とは3ヶ月~6ヶ月程度を指します。ただし、これにもアクターの細分化が深くかかわってくると思われます。例えばB2CのBがP、D、Aの場合でそれぞれ「信用」と「価値」の確立の重要度や方法が変わると考えられます。また、Aの中でもその種類毎に確立の方法が異なるであろうことは容易に推測できます。。。。とここまで引っ張っておいて申し訳ありませんが、アクター毎のもう少し具体的な短期間での信用と価値の確立方法については次回以降になります。これには二つの理由があります。一つは、一話を読みやすい長さに抑えたいということ。もう一つは、私自身全てのアクターについて考えがまとまっている訳ではないということです。
それでは、この話題に興味のある読者の皆様、次回以降をお楽しみに。