先に開かれた4省合同テレワークシンポジウムにおいて国土交通省による日本におけるテレワーク実態調査の結果報告があり、テレワークの推定総人口は雇用型(754万人)と自営型(288万人)を合わせて1,042万人という発表がありました。
(参照:http://www.japan-telework.or.jp/sympo/pdf/symp2.pdf

2年前の人口調査では300万人弱でしたから、3倍以上に増えたように見えますが、これには幾つかのトリックがあります。まず、前回の調査は雇用型のみを対象としていますので、今回も雇用型だけを見てみると754万人ということです。その上に、前回までは一事業体に対しアンケートに答える担当者の認識と理解力のみによって「テレワーク」しているかどうかを判断してもらっていました。そのために大企業ほど実態よりかなり少ない数字が出ていたものと思われます。今回の調査では電話による個別調査ということと、テレワークの定義を回答者の主観に任せず客観的定義を使用したことでよりリアルな数字が出たというわけです。

私は、1996年の調査結果が出たときから日本のテレワーク人口はもっと多いはずだと言って来ましたし、2001年までには雇用型のテレワーク人口は400万人前後になると推測していましたが、今回の調査結果はそれを上回るものでした。最近マスコミに取り上げられることが減ったテレワークですが、実は確実に浸透していたという嬉しいニュースです。
しかし、詳細な内容を見ると手放し喜んでばかりはいられないところもあります。雇用型テレワークの大半が制度化されたものではなく、退社後の夜間や休日に自主的に行なっているいわゆるサービス残業です。年俸制や成果主義が広がっている中、残業や休日出勤をするよりは早めに帰宅して自分のペースでゆったりと仕事の出来る自宅でのテレワークを行なう人が増えているということでしょう。実際、アンケート調査でも6割以上の人がテレワークには満足していると答えており、生産性の向上と通勤からの解放が利点のトップ2となっています。
一方、仕事とプライベートの時間の切り分けが難しいことと長時間労働になりがちなことが問題点のトップ2に挙がっていることからも制度化が必要であると言えます。また、この様な自主的なテレワークが広がっている実態を踏まえて法整備も急務であると言えます。