H知事との会談内容です。

知事 「三年でどの程度まで可能か?」
「最終的には全業務の90%くらいまでアウトソース可能でしょうが、三年でそこまでやるのは非常に難しいでしょう。50~60%程度のアウトソース化を目指すべきでしょう」
知事 「それでは、50%のアウトソース化をどう進めたら良いでしょう」
「まず、原則として全ての業務がアウトソース化可能とすべきです。過去の失敗事例では、いきなり何が出来るのか、から入っていましたが、全て出来ると言うのが前提です。それを共通認識とした上で、比較的やりやすいところから部門単位で行うべきです」
知事 「私も今までは、どこがアウトソース可能なのだろうという考え方でした。部門単位というのは、課単位でも良いのでしょうか」
「はい、一つのグループとして認識されるところなら、どの単位でも結構です。ただし、そのグループについては、初年度でほぼ目標を達成すべきです。そして、そこから学んだノウハウを他の部門のアウトソース化に利用するという具合です。他の部門については、初年度でアウトソース化可能であることを外部審査により確定し、次の二年以内には実施することを義務付ける必要があります。出来れば、達成できなかったときの罰則も付けるべきです」
知事 「この様な仕事を依頼できるところはあるのでしょうか?」
「この様な改革は、誰も経験したことがないはずです。従って、大手コンサルティングでもノウハウは無いはずです。また、下手に大手に頼むと、分厚い報告書を大金はたいて買うだけで、肝心な改革は、まったく実施されないということになり兼ねません。計画も推進も県内部のリソースでやるのが原則です。例えば、知事直轄のタスクフォースグループを作れば良いでしょう」
知事 「このタスクフォースグループの役割は?」
「それが、改革推進の中心となるべきです。各部門のアウトソース化可能性の評価などは、外部シンクタンクに依頼すれば良いでしょう。このグループには改革推進に必要な権限を与え、知事直轄とすることが肝要です。部門ごとの実施については、必要に応じて、その部門の人間も入れた実施部隊を作り、その長をタスクフォースのメンバーが務めれば良いと思います」
知事 「アウトソース化を進める上での留意点は?」
「単なるコスト削減にならないこと。雇用の受け皿としてのNPO、SOHOの活用や、新規事業を民営化で始めるなどの取り組みも必要です。また、住民の意識改革も同時に進める必要があります。更に、これらのアウトソース化は、テレワークをベースに行うべきです。その理由は大きく四つあります。一つは、従来の県庁への通勤を前提としたアウトソース化では、県庁へ通勤できる範囲の人材しか活用できないことになり、ローカルベストに陥ってしまうからです。二つ目は、県が進めている高度通信情報化によるインフラの活用(現在は御多分に洩れず、ダークファイバー化している)と、県民全体のITリテラシー向上が期待できるからです。三つ目は、テレワーク化による組織的メリットを享受するためです。つまり、余剰リソースの再活用と管理者・ワーカーのプロ化等々です。そして四つ目が、受け皿人材のテレワークによる実績作りです。いくら県内でアウトソースをし、人材を育成しても、テレワークによる実績がなければ、育った人材を他県や大都市部に持っていかれる可能性があるからです」

とまぁ、こんな具合に一時間強の会談は進みました。上述の内容は、かなり端折ったものになってはいますが、大体の感じはお分かりいただけたと思います。最後に、「これなら出来そうな気がしてきた」と言った知事の言葉が、なんとも心強く思えました。政策秘書のK氏からも「この内容を公約に盛込む」というメールがありましたので、H知事が再選されて、本当に公約に盛込まれていることが確認出来れば、改革の進み具合を追いかけて紹介して行きたいと考えています。お楽しみに。2003