最近、企業にテレワークを普及させるための戦略会議のようなものに参加する機会がありました。参加者は、幾つかの企業の管理職者で、「経営者を納得させるには、どうすれば良いか?」と言うのが主題でした。そこで私の持論を披露したのですが(私がそこに呼ばれたのは、それが理由でしたので)、反応は今一つと言ったところでした。それはいつもの事なので別に良いのですが(既に諦めの境地!?)、ある参加者の発言には少々ガッカリさせられました。その参加者(ある大手企業の○×事業本部長)は、私の持論を聞いた後に「でも、コスト削減目的だけでは、経営者を納得させることは無理ですね」と一言。他の参加者からも異論はなく、全員同様の意見だったようです。(私の説明力不足は、棚の上に上げておいて)私のプレゼンの粗筋は次のようなものでした:

  1. 経営者を納得させるには、メリットを定量的に示す必要がある。
  2. 経営者が興味を持っているテレワークによる生産性向上や、知識管理向上などは、そもそも測定する方法自体が確定していない。(定性的な向上報告ばかり)
  3. 普及が進んでいるモバイルワークであっても、生産性の向上についての定量的な報告はまだない。(各社で独自に調査はしているようだが、公表していない)
  4. しかし、定量的な測定が可能なメリットは存在する。それが、テレワークを正しく導入することによって必然的に出てくる「余剰リソース」である。余剰リソースには、スペース・時間・紙の消費量などがあるが、いずれも簡単に測定できる。
  5. そこで、提案としては、これら余剰リソースの一部をコスト削減に向けることで、テレワーク導入のための初期投資コストを3年以内に回収可能であることを示せれば、残りの余剰リソースや、測定は(まだ)出来ないが、期待される多くの効果は、副産物として享受できる。
  6. 投資コストの回収が保証されて、組織のフラット化が実現でき、来るべき労働力不足の時代に対応した柔軟で強い組織に変われるのであれば、生産性向上などのメリットを保証できなくても、テレワークの本格導入に踏み切る経営者が出て来るのではないか。

と言うものでした。

皆さんは、上記の粗筋を読んで、どう思われましたか?コスト削減目的のテレワーク導入のすすめ、と読めましたか?もしそうなら、明らかに私のプレゼンミスでした。

しかし、テレワーク普及のための戦略会議に出席するような人達があの様なレベルとは、なかなか道程は遠そうです。