予測8:テレワーク導入の進行度合いは紙の消費量、デスクスペース、電子メディアのコミュニケーションから推測できる。
ここで言う「進行度合い」とは、ただ単に導入プロセスがどこまで進んでいるかではなく、現場に浸透して実施されているかを指します。
そして「紙の消費量」と「デスクスペース」は、対象部門のテレワーク導入前後の増減で見ます。私の研究室で行なっているヒアリング調査からは、テレワーク導入に成功していると評価される事例の紙消費の減少率は何れも40%以上(最高80%以上減)となっています。また、デスクスペースの削減率も25%以上(最高66%以上減)となっています。テレワーク導入に伴ない増加させるスペースもありますので(共有スペースなど)オフィス全体としては20%前後の減となっています。更にテレワークが進んでくると電子メディア(特にEメール)でのコミュニケーションがFTFや電話よりも多くなってくることが分かっています。また、量だけではなく電子メディアでのコミュニケーションタスクの質の変化が起こることも分かっています(本研究室H13年3月卒業のWijyayanayake君の博士論文および同年9月卒業の李君の博士論文参照)従って、導入前後の量の変化とタスクの質の変化(より高度で複雑なものへ)を比べることで実施レベルを推測できるのでは、ということです。

電子メディアによるコミュニケーション量と質の変化を測るのはなかなか大変ですが、紙の消費量やデスクスペースの増減は誰でも簡単に行なえます。おおよその目安は次のようなものだと思われます。

紙消費量:
30%未満の減:赤信号
30~40%未満の減:赤点滅
40~50%未満の減:黄信号
50%以上の減:青信号

デスクスペース:
10%未満の減:赤信号
10~25%未満の減:赤点滅
25~40%未満:黄信号
40%以上の減:青信号

試して見てください。コメントもどうぞ。

    考えられる理由:

  • テレワークの実施→FTFの機会大幅減→紙ベースの情報へのニーズと使用機会の大幅減(代替としての情報の電子化)→紙消費量の大幅減=テレワークが実施されている。
  • テレワークの実施→出社日数の減少→フリーアドレス制によるスペースシェアリング拡大→デスクスペースの減少=テレワークが実施されている。

ただし、デスクスペースの削減が起きていなくてもテレワークが実施されている場合もあります(社内テレワークなど)。また、サテライトオフィスや在宅勤務のように、本社のデスクスペースは減っても代替のデスクスペースが必要となる場合もありますので、数字の読み方に注意が必要です。

なお、電子メディアのコミュニケーション量と質の変化に関しては詳細な論文がありますから興味のある方はそちらをどうぞ(東工大におこし頂ければ只で閲覧できます。コストの関係で郵送の希望は受付ません)。ただし、両論文とも英語ですので悪しからず。