2年前に、今年の予想を書いていましたので、それを見ながら振り返って見たいと思います。

「このままでは、こうなる」編では、

2003年X月
企業はリストラとワークシェアリングで人件費を極限まで削減した結果なんとか一息ついています。更なる人件費削減策として多くの企業では給与を完全に成果評価によってのみ決める方向で検討しているようです。つまり年功序列はまったく意味のないものとなってしまうわけです。これにより日本の終身雇用制は完全に消滅することになります。新卒へのアンケートからも50%以上が3年以内に転職する可能性があるとなっています。しかし問題なのは、日本の景気回復の兆しが見えていないことです。2001年の経済状況を従来のデフレと見誤った結果、経済対策は全て空振りとなってしまい赤字を増やすだけとなってしまいました。物価は下落し続けており、失業率も7%に達しています。外国資本による日本企業や不動産の買収も盛んに行われています。政府や自治体は税収不足を補うため増税や新税の導入を行っています。当然のこととして消費はますます冷え込んでしまいました。

以上のように書いていました。残念ながら、上記の予測はほぼ的中してしまいました。完全に外れたのは失業率7%の予測だけです。現在失業率は5%台で、日本としては高いのですが、先進国の中では特別高い失業率ではありません。しかし、大型リストラはまだ続いていますし、新たな雇用を生む新産業も育っていません。従って、失業率7%の心配がまったくなくなった訳ではないのです。

デフレについても、相変わらずの状況です。従来のデフレと現況は、まったく異質のものであることは、あらゆるデータが示しています。例えば、「本物のデフレ」では、通貨供給量が需要と比べて少ないはずですが、実際には社会の通貨流通量は戦後最大規模になっているそうです。また、今年のボーナス商戦でも、一番の売れ筋家電は、平均40万円台の大型プラズマテレビでした。さらに、欧州の高級ブランド品(ファッション、時計、陶器等々)の多くで、全売り上げの3割~4割を日本が占めているという報告も出ています。つまり、世の中に出ている通貨量が問題ではなく、物価が下落し続けていることが問題でもないと言うことです。政府は、「デフレ対策」にばかり気を取られていますが、実際は、ほとんど何も手を打っていません。しかし、そのことが逆に助けになっているようにも思えます。×党の総裁選で「勘違い守旧派」が敗れたことも幸運だったかもしれません。

また、政府は景気動向は良くなっていると言っていますが、その最大の理由は大型リストラの効果だというのが大方の意見のようです。これが本当なら(おそらく本当ですが)、政府が行おうとしている新税や増税の動き(既に一部実施済み)は、せっかく出てきた国民の消費意欲を、またまた萎ませてしまうことになるかも知れません。確か、何年か前にもそんなことがありました。景気回復の兆しが見えたところに消費税の引き上げと言う冷や水を掛けられて、あっと言うまに景気低迷に逆戻りしてしまいました。今回はそうならない事を祈るばかりです。

ちなみに、もう一つ「テレワークが普及した場合」の予想編も書いてありましたが、これは、まだまだと言ったところです。ただ、高知県を含め幾つかの地方自治体で改革の芽が出だしていますので、来年への期待が持てます。今朝の新聞の見出しに「景気低メーが、サルように、干支の交代」とありましたが、来年の申年が日本復活の年となりますように。